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大人の歯のケガ

みなさんこんにちは。
前回は子供の歯のケガについてお話ししましたが、今回は大人の歯のケガについてお話しします。大人になっても予期せぬ事故や転倒になどで歯を強くぶつけてしまう場合があります。その場合、どんなことが起きて、どうなるのでしょうか。


歯をケガすると何が起こるの?
歯のケガは、大きく歯の破折と、歯の周囲のケガである脱臼に分けられます。また、歯を支える骨(歯槽骨)が折れることもあります。

歯の破折
歯の頭の部分(歯冠部)が折れている場合と、歯の根の部分(歯根部)が折れている場合に分けられます。

歯の脱臼
歯を支えている靭帯(歯根膜)が傷ついている状態です。歯がぐらぐらしたり、抜けてしまったりします。


脱臼の分類
歯根膜の損傷の程度によって、亜脱臼完全脱臼に分けられます。
亜脱臼は動揺していますが、まだ完全に骨から外れてはいません。
完全脱臼は歯が骨から外れ、脱落もしくは歯茎だけでその場にとどまっている状態です。これらとは別に歯が骨にめり込む、陥入を起こすこともあります。



どんな治療があるの?


歯の破折の場合

欠けてしまった部位が小さい場合、白い詰め物で修復します。
欠けた部位が大きく、歯髄という神経などが通る場所にまで達する場合、歯髄を除去する必要があります。この場合、歯髄治療の後、かぶせ物で修復します。
歯根部が破折した場合は、残念ながら抜歯になります。

亜脱臼の場合
歯の位置のずれがなく、動揺が大きくない場合は、そのまま様子を見ます。
ずれが大きい場合や、かみ合わせがおかしい場合は、正しい位置に戻し固定します。

完全脱臼の場合
歯が浮いてしまったり、位置が大きくずれてしまった場合は、正しい位置に戻し、固定します。
抜けてしまった歯は、抜けてから30~40分以内で生理食塩水や牛乳、唾液などにつけて保存状態が良い場合は、再植を試みます。ただし、条件がかなり厳しいので、永久歯の場合は再植してもうまくいかないケースが多いです。


基本的には乳歯も永久歯もケガで起こること、その処置に大きな違いはありません。ただいずれの場合も、ケガをした後、時間をあけるとその後の治療の成功率が下がってしまいます。歯をケガしてしまった時は、なるべく時間を空けずに歯科医院を受診してください。